GoogleChromeのシークレットモードに関する訴訟により、
説明文の変更が行われました。
この変更で、シークレットモードの仕様をよく知らなかった人は、
驚いた人も多いのではないでしょうか?
なぜなら、シークレットモードでもユーザーのデータ情報を集めていると、
表示されるようになったからです。
そこで今回は、Chromeのシークレットモードに関する訴訟や、
シークレットモードについて紹介します。
【Chrome】シークレットモードの追跡訴訟問題の原因は?
GoogleChromeのシークレットモードに関する訴訟は、
2020年に3人の原告によって起こされました。
訴状には、シークレットモードでもユーザーへの追跡が行われており、
これに対して原告側は
「プライベートブラウジングを秘密裏に監視することは、非常に不快な行為である」
と主張しています。
Googleは申し立てるも却下
シークレットモードに関する訴えに対して、
「『匿名(Incognito)』は『見えない(Invisible)』」という意味ではないとして、
Googleは却下を申し立てました。
ですが、「データ収集を行うことを通知しなかったため、
原告が明示的に同意したことを示せていない」として、
2021年3月12日にアメリカ連邦地裁判事に却下されました。
訴訟により他社にも影響が
これらの一連の流れから、
Apple社も広告に使用する行動追跡を制限するアップデートを発表しました。
これにより、Facebookと論争になるなどの影響も広がります。
Google側も2021年3月に、ユーザー個人のウェブ閲覧行動を追跡せず、
ターゲティング広告から離れると発表していました。
2023年末に和解
大きく注目された訴訟でしたが、2023年末に和解が成立。
和解を経て、アップデートでシークレットモードの説明文が変更されました。
変更前
「このデバイスを使用している他のユーザーにアクティビティを見られることはありません。ただし、ダウンロード、ブックマーク、リーディングリストの項目は保存されます」
Google Chromeシークレットモード説明文より
変更後
「このデバイスを使用している他の人があなたの行動を見ることはありません。よりプライベートなブラウジングが可能になります。これはGoogleを含め、あなたが訪問したウェブサイトやサービスなどが使用するデータ収集方法を変えるものではありません。ダウンロード、ブックマーク、リーディングリストの項目は保存されます」
Google Chromeシークレットモード説明文より
明確にデータ収集を目的とした追跡が行われると明示されるように変更されています。
和解の内容は不明ですが、
和解の条件に「説明を明確にすること」が盛り込まれていたのだと考えられます。
【Chrome】追跡訴訟問題を受けてプライバシーは保護される?
シークレットモードの追跡訴訟後のシークレットモードはどうなっているのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
アップデート後も追跡される
先ほども紹介したように、和解後は説明文で明示されるようになっただけで、
これまで通り追跡はされます。
あくまでも、共用のパソコンで他の人に見られないための機能だと考えましょう。
追跡されたくないならトラッキング防止
どうしても追跡されたくない場合は、設定を確認してみましょう。
設定からトラッキングを多少防止できます。
デフォルトでは、オフになっているので1度確認しましょう。
PCでのトラッキング防止
- パソコンでChromeを開く
- 右上のその他アイコンから[設定] をクリック
- [プライバシーとセキュリティ] から [サードパーティ Cookie] をクリック
- [閲覧トラフィックと一緒に「トラッキング拒否」リクエストを送信する]
をオンまたはオフ
ただし、この設定でもほとんど防げないので、
ある程度は追跡されるのは仕方がないと割り切るしかありません。
まとめ
今回は、Chromeのシークレットモードに関する訴訟や、
シークレットモードについて紹介しました。
その結果がこちらです。
- 2020年にシークレットモードに関する訴訟が起こる
- 2023年に和解
- シークレットモードの説明が明確化
説明が明確になっただけで、これまで通り情報の収集は行われています。
あくまで広告に関する情報収集なので個人情報などの追跡は行っていません。
ですが、サイトによっては個人情報を抜き取ろうとする場合もあるので、
ネットでカードを使う場合には充分注意しましょう。